NARA 奈良美智との旅の記憶

annon2007-05-30

監督:坂部康二     
ナレーター:宮粼あおい  出演:奈良美智/graf AtoZチーム

上映館:福島フォーラム
http://www.forum-cinema.com/pc/index.html

やっと地元でも公開されました。奈良美智さんのドキュメント映画。昨年弘前で行われたAtoZに至る美智さんと、grafメンバーの作品制作の過程と、その心情を綴った映画です。
ドキュメントなので、淡々と映像は続きます。最初の映像、ファン感謝の集まりに出ていた奈良さんが、ものすごくテレまくるので、なんか見ているコッチまでテレテレになってしまいました。
「哀しい時に奈良さんの名前を呼びます。」と言った、韓国の女の子。その子がストーリーのキーになって、前半と後半を締めくくります。
見所は、奈良さんが作品を仕上げる、その情景を、始めから終わりまで見られること。
展示会で、作品を生み出す課程を展示することはあっても、その描く情景を見られることは無かったのですが、この映画の中では、それを見ることが出来ます。
真っ白なキャンバスに次々と重ねられる色、形。一見乱暴に見える行程。時間、重ねる色とともに、浮かび上がる優しい眼差しの少女。


淡々とした日常。ただ、そこに熱気があった。ある程度大人になると、得ることの難しい熱気。学生時代のサークルのような連帯感がそこにあり、そして、AtoZの会場のなかに、その名残が染みついていたのを思い出します。
映画をみながら、その場所にあった熱を思い出します。
それは。
なんかこう、気の知れた仲間と、乾杯をしたくなるような。そんな感じ。
何かを、一緒に、やり遂げた。そして、それに、感謝したくなる感じ。
まさに、「かんぱ〜い!!」と声を上げたい気分に浸らせてくれる…そんな映画でした。

自分もまた、あんな熱をもって、いろいろと励みたいなあと、本当、そう思いました。