絵を、買いました。

annon2007-12-15


麻生日出貴さんの油絵。「くろしろ#pink」が家にやってきました。
とりあえず写真を撮るために、仮で飾ってみました。
一つの絵に、向きの違う顔が二人。でも、これは一人が、二つの内面を持つというイメージで描かれたもの。この子は二人ではなくて、あくまでも一人です。
それぞれの目の表情が違うのが良いんだなあ。思慮と行動。みたいで。
まわりを「見て」本質を捕らえる。目を閉じて「思考」する。
何かを捕らえるアンテナが、内と外、それぞれに向いているぞー…って感じで。

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NHKトップランナー、ラレコさんの回を見た。
今年の文化庁メディア芸術祭、写真美術館での展示でも公開されていましたね。
自宅帰ればパソコンで見れるのに、わざわざ写真美術館で全編見てましたw

全て一人での手作り…ですが、今、制作用ソフトが充実していることと、作品を公開する場に困らないという現状があり、こういった作品が生まれてくるのは必然だと思いますね。
作るだけではなく、見せる場所がたくさんある。それって凄い事だと思います。
広く沢山の人ではなく、ニッチな少数の人に対して特化した作品は、一般の流通ルートでは、なかなか採用される事は無いでしょうし、実験的な意味合いの高い作品が、ネット発で爆発的ヒットする事もある。


ちょいと思うこと。

いま…知り合いが東京でイラストの勉強をしたいと言ってるんですが…。
大事なのは、まず作品を生み出すこと。そのための時間を惜しまないこと。
公開する場を決め、きちんと定期的に見せること。
だと思うんです。
ラレコさんの制作風景を見てると、わざわざ上京してまで勉強する必要があるのかいな…と思ってしまうなあ。

デザインフェスタでも、デザイン学校がまとめて展示しているブースがあったけど、作品が多すぎて埋もれてしまっていて、損している雰囲気がありましたし。

本気で考えているなら…がんばれと言いたい。
ただ…環境が変わっただけで、絵に対するモチベーションが維持できるのか。誘惑の多い環境になるだろうし、集団で受ける授業に、将来的な個性を開花する力があるのか。

結局の所、絵は枚数だと思っています。ラフ一枚でも、線一本でも、少ない経験値を稼いでレベルアップさせて行くしかない。

絵を描くには、「物質の形を脳内に映し出す力」と、「映った姿を正確に線として出力できる手の力」の二つが必要だと思います。
描きたい!と思ったモノを、頭の中で正確に映し出さないと、手が迷ってしまう。
頭の中の映像が正確に映っても、手の力が不足していると、絵として出力できない。

抽象的な作品とかなら、成り行きで描けそうですが、それすら、頭の中の映像が悪ければ「良い」作品は完成しないはず。

結局の所、この2つの力を上げて行くには、描く以外に方法はないんですよね。
線を引くことによって、手の力が上がる。
自分の絵と実際にある物とのギャップに気づく事によって、脳内描写力を上げる。

だから、本気でやるならどんどん描いて欲しい。レベルをあげろ!
等身の高い絵は趣味が合わないからアレだが、ディフォルメの絵は嫉妬するくらい好きなんだ。その絵は私には描けない。全ての絵にはその人の時間が経験値として加算されているのだから。

だから…くじけるな!おちこむな!ぷよぷよするなあ!
マジでゲームなんかしてる場合じゃないぞ。プロになりたいなら他人の作品で喜ぶな!他人の作品で時間を浪費するな!

がんばれ!



…とまあ、半分以上自分にハッパかけてるな、この文はw