花見山散策と福島市写真美術館

annon2008-04-16

「福島には桃源郷がある」と、25年もの間、この季節に通い続けた写真家秋山庄太郎さんが全国に知らしめた福島の名所。花見山
元々は個人が所有する山で、仏具や生け花用の花を栽培していたところです。その美しい景色を広く皆さんに楽しんで貰いたいと無償で解放され、いまや、この時期の観光スポットの一つです。
と、いうより、はっきり言って福島市内にココを越える名所はありません。ソメイヨシノが満開になった今、今福島に来ないでドコに行くのデスカッ!

散策コースとして整備されている花見山は、1周ぐるりと回っても約1時間。
山一面が10種類以上の色とりどりの花で覆われ、様々な色彩が視界に飛び込んで来ます。山の斜面はそれほどきつくなく、体力に自身が無くても大丈夫。
(頂上まで登らない30分コースと45分コースもあり)
ココをぐるりと巡るだけで、地上の楽園を体験できます。




天気も上々。やや春霞のかかった空は、写真写りを鈍くしてしまいましたが、桃源郷を思う存分、体験しました。
この色。絵で再現出来るようになりたいですねぇ。

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福島市写真美術館「花の写真館」
鈴木一雄写真展「裏磐梯のこえ」

大正11年、当時の通信省が電気試験所福島試験所として開設した、大正ロマンを感じるモダンな建物。ここは、秋山庄太郎さんが福島市ふるさと栄誉賞を受賞された際に、福島市にご自身の作品を寄贈された事により、その作品を常設展示する場として、生まれ変わりました。
秋山さんの作品だけではなく、広く写真家の作品を展示する美術館としての役目も担っています。

裏磐梯から出発し、尾瀬、そして山形県小国と、第一線の風景写真家として日本全国の
写真美を精力的に撮影し続ける鈴木一雄。自然風景に向かうその真摯な取材姿勢と、生きとし生けるものに対する温かな眼差しから生み出されるドラマティックな作品は、アマチュア写真家のみならず多くの人々を魅了してやみません。裏磐梯を、写真家として自らの「出発点」と語る鈴木一雄の記念碑的な写真展がこのたび故郷・福島に里帰りします。

・写真展パンフレットより

裏磐梯は、福島県北部にある磐梯山安達太良山、吾妻山に囲まれた土地。
磐梯山の噴火により流れた土砂が広大な高原大地を生み出し、その土砂によりせき止められた川から、桧原湖、秋元湖、小野川湖などの湖を生み出し、さらに多くの湿地帯を生み出した自然豊かな場所。
その裏磐梯の豊かな自然を、四季を通して追い続けた写真家鈴木一雄さんの作品を展示しています。
太陽が昇り、沈む。その時々で変わる自然の表情。一瞬がもう二度とこない絶妙の美。
光が、木々が、風が生み出す一瞬一瞬の情景が、目に飛び込んできます。
どんなに絵のスキルが上がったって、自然がもたらす一瞬には敵わない。光が演出する自然の表情には、その一瞬を切り取る写真でしか現せない美が存在します。

素直に感動した。スゲーな自然。アート作品ばかり見てきたけど、本当は自然の中に、美に対する絶対的な指針があるんだ…と感じました。もっと、周りを見てみよう。きっと、その一瞬に、もうこれ以上ないッ!ってくらいの美が潜んでいるのかもしれない。
それを発見できる目を養うのが…もしかして今後の課題なのかもしれない。
そう思った一日でした。