光南高校・石川高校美術部展

会場前


矢吹町ふるさとの森芸術村
2月4日〜2月25日
福島県西白河郡矢吹町大池243−2

福島県の南部に位置する矢吹町。大池公園内にある芸術文化活動の拠点施設、「ふるさとの森芸術村」にやってきました。今回は、現役高校生の作品展です。完成した作品を見るのも楽しいですが、「これから」の若手たちが持つ自由な感性に触れるのも、また素晴らしい体験です。

会場内に並べられた作品は…型通りの美術作品もありますが、どことなくマンガ的な雰囲気を持つ作品や、加虐、血のイメージをもつダークな物など、普通の美術館、展覧会では見られない物ばかり。力作も多く、多様な作品は見ていて飽きません。

多少、詰めが甘い感じもしますが、そのモチーフ、画力、表現方法、どれをとっても、ひけを感じません。

とりあえず、いくつか気になった作品です。( )内は、会場で、感想メモに書いて投函してきた内容です。

竹内さんの「昨日より明日」
抽象的に配置された大地と海。対比するように天地に分かれ、下に緑の大地、上に青い海を配置。時間の流れを現すかのように、濃い紫とオレンジの帯が円を描いている。開いた空間には、太陽、月、そして砂時計とこれも、時を現す記号が描かれている。

(強烈な色のコントラストが目に留まりました。色の強さだけではなく、鮮やかさも印象に残ります。
ただ、地面の緑色にばかり目が行って、背景の小物の印象が弱くなっている気もします。)


上妻さんの「夜虹」
青い薄闇の中に、白い滝が飛沫を上げる。滝からは鮮やかさを失った虹が伸びている。

(色使いが好きです。深い青と流れ落ちる水の白さの比が面白いです。主役である虹が、あまりパッとしないのが残念かと。)


長谷川さんの「慈愛の瞳」
満天の星空の中、白い雄牛と寄り添う白い人。これから何かに向かっていく強い意志と、不安が見て取れる。

(キャラクターが面白く、引きつけられます。ストーリーを感じさせる構図、仕草が分かりやすく、すんなり理解できました。背景の効果として使った金箔が、目立った意味を成していないようで、蛇足に見えてしまうのが残念です。)

とまあ、こんな感じ。
途中、職員さんにお茶をもらったり、たまたま一緒になったおじいさんと、戦争当時の話をしたり(なんでだろ?)楽しい一日でした。


ちなみに


大池公園。天気も良く、散歩するにも適当な大きさなので、ちょっと歩いてみました。