郡山市立美術館・CCGA現代グラフィックアートセンター

annon2008-03-05


郡山市立美術館 アンカー展

え〜っと、確か、bunkamuraザミュージアムでも見た気がするw
あれだけ大騒ぎして東京に行ったのに、あっさり地元に巡回きたりすると…大変嬉しいです。
え〜、今日は地元美術館ハシゴの旅です。

19世紀スイスの自然主義の画家アルベール・アンカー(1831年〜1910年)。日本では殆ど知られていないが、国民的画家として本国では大変な人気を誇っており、その作品はスイス国内の多くの美術館に所蔵されている。
(中略)
村の子供や老人などの日々の生活を題材にし、特に幼い少女を描いた作品はアンカーの代名詞となっている。

  • 会場パンフレットより。

はい。去年も渋谷で見ましたアンカー展です。あの少女達にまた会いに行きましたよ。

スイスの民族衣装を身にまとい、非常に写実的に描かれた少女達。それは、まるで写真のように存在感があり、幼少期の柔らかな質感を持っています。


アンカーさんの時代は、ちょうど教育の考え方が変わってきた時代。
大人の労働力の代わりという立場だった子供たち。高圧的で厳格な指導体制から、より柔軟で、個性や素質が重視された指導への変化。そして、創造性を高めるための遊びの発達。アンカーさんの少女達は、色々な道具で遊び、そして学んでいきます。
積み木、ドミノ、あやとり、人形、ボードゲーム。いろんな遊具が絵の中に登場します。そして、傍らでスケッチを取るアンカーさんが目に入らないくらい熱中する子供達の真剣な眼差し。娯楽の少なかった時代。それ自体が大きな安息の時間であり、同時に学びの時間だったのでしょう。

同時に、人の一生の時間を対比するために、老人も描かれています。エネルギーに満ちあふれ、明日の希望にあふれた子供達と、人生の教訓をその皺に刻み、思慮深いまなざしを送る老人達。2つの違う時間の流れを1つの絵の中に同時に描くことで、より深みを得ています。

写実的に描かれた絵には、当時の風俗がよく分かります。調度品や民族衣装。食事のしきたりから過ごし方まで。それは、写真よりもはっきりと、19世紀のスイスの様子が写し取られていますね。
あ〜、なんか、私もスイスに行ってみたいです〜。

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んで、次。
CCGA現代グラフィックアートセンター
“厚い色”タイラーグラフィックス・アーカイブコレクション展 Vol.17

本展は、CCGA所蔵のタイラーグラフィックス・アーカイブコレクションから、エルズワース・ケリー、ロイ・リキテンスタイン、ジェームス・ローゼンクイストらの手による、スクリーンプリントやステンシルに代表される孔版画の作品を展示し、その魅力に迫ります。

  • 展覧会パンフレットより

次は、私にとってはおなじみのCCGAです。今回も関東の展覧会の資料を貰いに印刷技術で生み出されたたくさんの作品を見に訪れました。

(ロイ・リキテンスタイン、“マックス・エルンスト讃歌”という作品を勝手にイメージ)


今回、特にフランク・ステラさんの作品にしびれましたね。
一見、いろんな素材をキャンバスに貼り付けたコラージュ作品のように見えるのですが、陰影を付けて表現した一枚の絵。厚みがあるように見せていて、実はその影は絵としての表現の一部でした。
うん、ちょっとこの表現はマネしてみたいです。