サナ☆トリ:想いだけではなく、言葉や形に残す事が大事だって事。


心だけで想っていることは、絶対に伝わらない。言葉にするか、形にしないかぎり、真意は伝わらないです。
だから祈りながら、折る。

                  • -

今のシリーズをを描いていて、この子達の境遇を考えていたら、桜庭一樹さんの小説「AD2015隔離都市」に出てきたピティフル・チルドレンを思い出した。
AD2015隔離都市―ロンリネス・ガーディアン (ファミ通文庫)
未知のウィルスに冒された為に「新宿」を丸ごと隔離して、人々の往来ができなくなってから10年が経過した。ウィルスに冒され、短い寿命で死んでいく大人達と、その都市で生まれた事で、ウィルスに対する抗体を持った子供達。その子供達はピティフル・チルドレン(かわいそうな子供たち)と呼ばれ、やがて大人達が死に絶え、庇護を受けられないことが運命づけられている。
しかし、本当に可哀想なのは、自分の境遇を受け入れず、鬱屈した感情の赴くまま子供達に暴力や虐待を与え続け、自分の運命を呪うことしかできない大人達の方だった…。



結局、自分より不遇のものを見て、自分の立場に安心感を得るってことは、人間誰しもが持ちうる感情だと思います。私の場合、それを自分の絵でできるってだけ。