新潟県新潟市、新津美術館

annon2008-06-18

絵で読む宮沢賢治展-賢治と絵本原画の世界

優れた童話作家であり詩人である宮沢賢治の文学作品は、現在世界的にも高い評価を受けています。
(中略)
なかでも彼の遺した数多くの童話は、独特の言葉の響きとともに、子供から大人まで広く親しまれてきました。
その豊かなイメージは、今なお多くの絵本作家やアーティストたちを刺激してやみません。
本展は宮沢賢治の作品世界を視覚表現を通して紹介するものです。
・展覧会パンフレットより

はい。私のマイフェイバリットミュージアム新津美術館に再び訪れました。ヒマが出来て、どこか見に行きたい。とりあえず、どっかないかな〜というときに、とても便利!(褒めてんのか?)
絵本作家、現代美術、メディアアートあたりに特化してるので、そのジャンルにハマっているなら毎回チェックすべきです。

東北は岩手、エスペラント語で言うところのイーハトーヴ。その中で、数々の童話、詩を生み出した宮澤賢治の文学作品と、その心情世界をどうしても表現したい〜!という数々の作家達の、己の画風、画力を持って挑戦し、結果生み出された視覚作品。
文学作品と視覚作品の熱き戦いの場。そんな展覧会です。

新津美術館正面

展覧会パンフレット

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…では。
むろん、この熱き戦いの場に私が割り込んだところでパクリやトレスでお茶をにごすだけですが…、例によっていくつか気になった作品を、勝手にイメージ化してみました。

名倉靖博さん セロ弾きのゴーシュより 1992年くもん出版

セロ弾きのゴーシュ (宮沢賢治絵童話集)
いやほんと凄い!心情世界と現実がごちゃ混ぜになったような。セロの家があったり、ゴーシュに電信柱が生えていたり。まるで夢の中のようです。エンディングの演奏会の見せ方がもの凄くって。もう見せ方の勝利だな〜って思いましたよ。

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和田誠さん 注文の多い料理店より勝手にイメージ

宮沢賢治のおはなし (2) 注文の多い料理店
他の作者さんが、少々ドロドロとした描写で、コワイ感じなのですが、和田さんの描く山猫が、突き抜けた可愛らしさで印象的。

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会場は第一部、第二部と分かれており、第一部は宮沢賢治の足跡を、写真や原稿などの資料で振り返る、よくある民俗歴史展みたいな構成になっています。37歳の若さで亡くなってしまったこと。作品が売れなくて、借金して自分で買い取ったことなど、いろいろなエピソードが紹介されています。
宮沢賢治の作品だけではなく、その人となりを知ることができる。とても良い展示でした。


さて…お恥ずかしながら…私、宮沢賢治の作品ってほとんど読んだことないのですよ。
これではあまりにもアレなので、会場にあった自由に本を読むことのできるコーナーで「銀河鉄道の夜」を読破してきました。
さすがに少し斜め読みになってしまった感はありますが、短い作品の中で、ワクワクさせる部分と、考えさせる部分がしっかり詰め込まれていて、楽しかったな〜。
でも…。
東逸子さん 銀河鉄道の夜より勝手にイメージ

銀河鉄道の夜 (宮沢賢治絵童話集 (13))
途中で乗り合わせてくる、難破船に乗っていた女の子が可愛い〜。もうこの印象しか残っていませんw



オマケ。
帰り道、「道の駅にしあいづ」で食べた薬膳ソフト。
なんて言ったかな、スギナ…だったと思う。それが入ったソフトクリーム。普通にハーブ入りと言った感じでした。