久しぶりの美術館です。メロンパンばかりではありません!

ちょうど雨が強く降ってきました。


CCGA現代グラフィックアートセンター
タイラーグラフィックス・アーカイブコレクションVol3「版に描く」展
福島県須賀川市塩田宮田1
公式サイト http://www.dnp.co.jp/gallery/ccga/welcometoccga.html

現代美術、特に現代版画を中心とした美術館。アメリカの版画工房タイラーグラフィックス社の作品を多数収蔵する美術館です。現代版画にとらわれず、広く現代美術に造詣の深い芸術家の作品を公開することでも知られています。福島で唯一といってもいい、現代美術専門の美術館です。

今回はリトグラフ作品を中心に公開されています。

リトグラフ。簡単に言えば版画の一種で、版(古くは石灰石、今ではアルミなどの金属板)の上でインクが乗る場所と、インクをはじいてしまう場所を化学的に作り出し、これをプレス機で紙に転写する技法。
インクが乗る場所が最終的に色の着く場所になり、インクをはじく部分が白い余白になる。
これを商業印刷用に改良したのが、私たちが良く耳にするオフセット印刷です。

化学的に処理するまでは、クレヨンや専用の墨、インクなどの油性画材を使って描けるため、従来の凹凸のある版と違い、自由な、普通の絵画と同じ表現や技法で描くことができます。

たくさんの作品をみても、これが版画による作品だとは思えないものばかりで、筆使いの一つ一つまで再現されていました。

とはいえ、私が今回気になったのは、まるで輪郭を塗りつぶした様な作品、ロイ・リキテンスタインの「赤いランプ」です。
黄色い額縁のなか、ランプスタンドとソファが並んで置かれている。ディフォルメされた輪郭の太いソファが…なんか可愛いかったです。

あいにくの雨の中、私以外来訪者のいない美術館。優しい光に包まれ、一切の音のない静寂の中にたたずむ作品たち。
ソファに座って、ぼんやりと見続ける。流れる時間も忘れるかのように…。
なんて、なんだか眠くなってしまったので、そこを後にしましたけどね。



ちょっと、別の世界のような…そんな時間でした。ふああああ〜、私もちょっと…眠い…。