Re:search オーストラリアと日本のアート・コラボレーション

会場入り口前

2006年11月26日(日)〜12月25日(月)
せんだいメディアテーク6階ギャラリー
メディアテークサイト:http://www.smt.city.sendai.jp/

本当は6日に見ているのですが、あえて日付を変更してます。
せんだいメディアテーク新日曜美術館でも紹介されてましたね。太い鉄骨をむき出しにしたガラス張りの複合施設です。結構いろんなイベントを催してますし、中にある本屋さんは、建築と美術に特化している珍しいお店だったり、(その書店の脇にはイベント告知スペースがあり、エディットほか展示会場の情報が見れます。)2階の図書館でその月の最新号の雑誌が立ち読みできたりと、使いでのある施設です。仙台に来るときはほとんど立ち寄っています。

Re:search オーストラリアと日本のアート・コラボレーション。日豪交流年記念事業の一環として、日本とオーストラリアのアーティスト達が、仙台という都市をベースにメディアアートを披露する展覧会です。
メディアアート。結局の所、最新のテクノロジーを使って表現するアートでして、平たく言えばどこかに電気を使用しているって感じ。映像作品はすでに100Vの電源を使っているし、写真にCGを合成していれば、パソコンの力を借りている事になります。

たとえば、入口から最初の平川紀道さんの映像作品。3Dのワイヤーフレーム化した地球儀をスクリーンに写していて、そのスクリーンの手前に立っている棒を動かすと映像が棒に追従する動きを見せます。
作者にはいろんな思惑が在るんでしょうが…なかなか伝わりにくい感じです。とりあえず、すごい技術と手間使っているな〜って感じはしますね。
こういう最新の技術を駆使した作品は、そのスケールの大きさと意外性、使われた技術の高さに目が行って、それ以上のものを感じる前におなかいっぱいになってしまいますね。

今回、目を付けていたのは、ザ・サイン・ウェーブ・オーケストラ。
去年の横浜トリエンナーレで、天井からたくさんの iPodをつり下げて、なんだか雑音(サイン波)を流す展示をしていた人たち。なんかもう、会場入りする前から、みょーな音が聞こえていますが(笑)
奥の一角に、天井からつり下げられた細長い白い板。それが…8枚だったかな。長さは天井に届く位だから2、3メートルくらい。幅は30cmくらいだったと思います。ちょうど目の高さにスピーカーがつけられて、一つ目の一反木綿がぶら下がっている感じ。それが、それぞれに、みょ〜って感じの音を、音程を上下させながら自動演奏しています。みょ〜みょ〜みょ〜みょ〜。

なにがしたいんだ、キミら!
いや、現代美術に外見だけの整合性を求めてはいけないのだけれども。本質はもっとちゃんとした芸術的観点から繰り広げられる内容を持っているのだけど…。

みょ〜みょ〜みょ〜みょ〜。

もう、いいです。すごい面白いです。もうなんて言うか、その路地の一角に近づくごとに言いようのない期待感が高まってワクワクしっぱなしでしたから。

普段、何気なく、絵や作品を掘り下げるような見方ばかりしてましたが。この掘り下げることすらバカバカしい見た目だけで十分おなかいっぱいです。

メディアアートのたぐいは、なんかこう、リラックスして、「へえ〜」とか「はあ〜」とか「は?」とか言いながらぶらぶら見て歩くだけで楽しいですね。


おまけ。メディアテークは、6階以外にも、5階に小規模の展示スペースを持っています。こちらは主に地元の作家さんや素人さんの作品が展示されているスペースで、今回も、ある絵画教室の作品を展示してあったのですが…その奥の方の一角、天井付近から…。

みょ〜みょ〜みょ〜みょ〜。

ここまで聞こえてますがな!!
おそるべし、サイン波!