スカイ・クロラを見てきました。

annon2008-08-13

お盆休み突入しました。今年は法事の関係であまり遠出できませんので、割と近場のみになりそうです。初日は、押井守監督の映画、スカイ・クロラを見てきましたよ。

完全な平和が実現した世界で、大人たちが作った「ショーとしての戦争」。
そこで戦い、生きることを定められた子供たちがいる。
思春期の姿のまま、永遠に生き続ける彼らを、
人々は“キルドレ”と呼んだ。
・映画パンフレットより。

原作を読んだことがないので、時代背景とかはよく分からないんですが…映画だけの初見感想ってことでいえば、オープニングから最初の戦闘シーンくらいまでは良かった。後は集中力が続かない。淡々とキルドレ達の日常を描くってのが映画のウリなんだろうけど、戦争以外にさしたる大きな事件が起こるわけでもなく、(全部見終わると、それぞれのシーンに隠された伏線が見えるようになりますが…)最大のイベントとして行われた大作戦も肩すかしに終わってます。
キャラクターは…最初ポポロクロイスが始まったのかと思ってもた。等身を縮めずに造型だけをディフォルメしたカンジ。手先の細かい演技はさすがと思いましたが、アクションに乏しく、そのうちどのキャラクターが誰なのか分からなくなってしまいます。悲壮感というか、空虚感の演出には凄い成功しているんですが、見てるこっちも空虚になっていくなあ。

世界設定は原作通りなんだろうから、それに忠実なんだろうけど、演出としての戦争ってところで「それいけ!宇宙戦艦ヤマモトヨーコ」を思い出してしまったわw。まあ、こっちは実際に死人が出るし、「人が死ぬ戦争が見られる」って所に抑止力が働くってことなんでしょうね。
キルドレが死なないってのは、たぶん、エヴァ綾波レイと同じで、記憶を受け継ぐ別の個体が常に待機していて、死んでも戦闘技能や、記憶の一部が受け継がれるって事なんでしょうね。

戦闘シーンは見事。旋回や急機動時のエンジン音の響きとかに痺れます。日本軍の震電によく似た前翼型のボディ。違うのは、二重反転プロペラってトコでしょうかね。パイロット脱出用にプロペラ離脱装置のような描写もあったような…。いろんなところで、趣味性爆発の機体達でしたねぇ。

まあ、良くも悪くも雰囲気を味わう為の作品だと思いました。山も谷もなく、結局の所ストーリーの始めと最後が(登場キャラクターは変わるとはいえ)つながったエンドレスな展開。むしろ、押井さんの独特の語りで、オーディオコメンタリーでも付けてくれれば面白かったのに〜とか思います。DVDにコメンタリーが付いてたら買おう。

最後に勝手にイメージ。

映画の萌えポイントは、草薙水素のハイソックスと、草薙瑞季の黒タイツだと思った私は終わってますかそうですか。