茨城県天心記念五浦美術館・環境水族館アクアマリンふくしま

annon2008-08-14

今日は日帰りで割と近場。特に海の方に行ってみたいと思ってます。

茨城県天心記念五浦美術館
「ごんぎつねと黒井健の世界」
太平洋を望む高台、五浦にある美術館。明治期に美術家、評論家、美術教育者として活躍した岡倉天心が、この地に日本美術院を設立する。その偉業を記念して建てられた美術館です。

ごんぎつねと黒井健の世界展
(前略)
昭和48年に絵本画家としてデビューし、これまでに数多くの作品を描いてきました。物語絵本では、まるで映画を観ているかのように場面が移り変わり、登場する動物や人物の表情も生き生きと表現され、お話しの魅力が豊かに広がってゆきます。また、空に浮かぶ雲や野山を描いた作品からは、しっとりとした情景が感じられ、私たちの住む風土のすばらしさをあらためて気づかせてくれます。
代表作「ごんぎつね」などの絵本原画150点に、スケッチや彫刻もあわせ紹介する今回の展示会では、黒井健さんの描く心あたたまる絵本の世界がお楽しみいただけることでしょう。
・展覧会パンフレットより


小学校の教科書にも採用され、誰もが一度は目にしたことのある絵本「ごんぎつね」の挿し絵。そして、同じキツネが登場する「手ぶくろを買いに」。コミカルで可愛らしくディフォルメされた動物たちが活躍する「ころわん」シリーズなど、誰もが一度は目にしたことのある作者さんです。もう、ごんぎつねだけで反応してしまいました。
日本画のような色彩と、キャラクターを浮かび上がらせるボカシの表現。動物物ばかりと思ってましたが、宮沢賢治の世界に心惹かれ、岩手の風景を描いた「私のイーハトヴ」や「ふる里へ」など、写実さと絵本的な表現とのせめぎ合いのような風景画も数多く描いています。
ごんぎつね (日本の童話名作選)
手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)
私のイーハトヴ―黒井健Note Book
ふる里へ






独特の技法。あらかじめ別の紙に色鉛筆の色を書き落としておき、それを溶剤を染み込ませたシャツ生地で溶かし取り、描く側の紙に叩き付けて色を染めていく。
マスキングシートで塗り分け線をキッチリ取っているので、輪郭部はしっかりと強調され、内に向かってのボカシが表現される。
画材は色鉛筆なのに、鉛筆の芯のタッチを何一つ残さない独特の表現。それが黒井さんの作品を支えています。
印刷という工程を経て、いずれは表現の一部が省略されようとも、細部まで気を遣い、緻密なタッチと、前述の作業工程を繰り返し繰り返し画用紙に差し伸べていく。
階調の少ない絵本的な色の省略と、どこまでも微細に濃淡を入れ、葉の一枚一枚、穂の一本一本までも描ききるかのような写実さ。本来相反するはずの表現が一つの用紙の中に同居しています。
その繊細さと、掛けた時間に、早く描く事ばかりに気を取られがちな私は深く反省しましたよ。
原画も凄いんですが、黒井さんの絵本の位置シーンを、フェルトでジオラマを作って展示したあった凪さんの作品が輪をかけて凄かったなあ。

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この美術館。本来は海が見渡せる高台にあり、とても良いロケーションなんですが、会場を出る頃には雨が降って周囲にはガスがかかり、風景なんか見えやしねぇ。それに暑い気温からTシャツ一枚で入館したんで、エアコンの冷気にやられちゃってお腹が痛くなってもた。ゆっくり散策するつもりだったんですが、早めに車に退散しましたよ。〜。

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「環境水族館」アクアマリンふくしま


水族館として海や、川など水とともに生きる生き物たちをお客さんに見せるというだけではなく、教育機関、研究期間として水生生物の研究調査、生態系の解明など、学術的なプログラムをこなし、今まで成功例のないサンマやメヒカリの養殖や、シーラカンスの日本初、インドネシア地域2例目の撮影に成功するなど、世界的に活動する体験学習型の施設です。
特にシーラカンスについては、NHKの番組「ダーウィンが来た生きもの新伝説」のスタッフがアクアマリンふくしまの調査チームに同行し、その映像を同番組で放映したので見た方も多いでしょう。

シーラカンスネタで勝手にイメージ。

とはいえ、見学者にとっては学術的なことは別にして、ユーザーフレンドリーな手の行き届いた展示や、説明。イベントの開催など見るポイントが多く、飽きさせない内容になってますね。
特に水族館の裏側を案内してくれるバックヤードガイドは、アクアマリンふくしまのもう一つの側面を体験できるイベントなので、参加した方がより楽しめますよ。

まあ、今日は込んでいたのと、時間的な問題でバックヤードはパスしました。前に見たこともあるし。


なんにせよ、海の中は癒される〜。今年は、崖の上のポニョを見たせいで、水槽の中と、映画のシーンがフラッシュバックして、なんか感傷的になってしまいました〜。
※崖の上のポニョ、映画の感想はこちら。

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おとなり、海と魚のフードテーマパーク「いわき・ら・ら・ミュウ」で夕食。

豪華に海鮮丼でいっちゃう!
これで、夏バテ解消!休み後半戦のコミケへのエネルギーチャージも万端!?