銀座人形館、ラフォーレミュージアム、デザインフェスタギャラリー、マリアの心臓。

銀座人形館 エンジェルドールズ
〜ミシェルノシェとヨーロッパの人気作家たち〜


入ってすぐにカウンターがあり、手前側の部分が日本の作家さん。奥が、今回の企画展示になっていました。

ミシェルさんて方は知らなかったんですが、ヨーロッパの作者さんの、それもわりと最近の作品を多く見られる機会はあまりないので、スゴイ貴重です。
その地域の衣装が、忠実に再現されていて、海外で子供たちに会ったような気分でした。

手前側の、日本の創作人形。目に入るのは横たわっている吉田良さんの球体関節人形。写真家でもある吉田さんは、この人形を水に浮かべて撮影するために、樹脂の肌になっています。本来は粘土での制作を好む作者さんみたいですね。確かに粘土だと水に溶けてしまいます…って事は焼きなしの自然乾燥だけって事?
ビスク人形の重さについて。制作方法が作者の好みによっていろいろなので、一概に大きさと重さは比例しないそうです。服の中の見えない部分を布で作ったり、オールビスクでも、焼き入れ時のゆがみを嫌って厚めに作ると重くなるそうです。
西洋と日本では人形の間接部に関しても考え方が違っていて、日本人は球体関節など可動式の間接を素直に受け入れる民族らしいです。西洋では、子供の持つふっくらとした関節部を再現するために可動部をもうけないとのこと。

ここもお店だけあって値段が書いてあったんですが…大柄な創作人形は3桁近いモノもありましたし、アンティークドールだと余裕でオーバー百万してました。オーバー3百万とかあったしなあ。だけど、値段を知っているからこそ価値や存在感が違ってみられることもありますし、そういう意味では勉強になりました。

いろいろ説明してくれたお店の方も、アンティークドールに負けないクラシカルなドレスを着てましたね〜。今日はいろいろお話ありがとうございました。

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原宿ドールズ展覧会
ラフォーレミュージアム原宿

人形展というより、ホビードールやフィギュアの展示即売会のような感じ。どちらかというとコミケの企業ブースの雰囲気に近いですね。まあ、スタッフ全員がスーツ姿だったり、人形の展示に凝っている点は、ちゃんと展示しようという意図が見えます。
まあ、私に取って一番の目玉は…
恋月姫の部屋〜天使の名を持つ怪しく美しい双子の少女たち〜」
こちらが本命。モンゴルのパオのように布で仕切られた場所に、専用の椅子と、凝った作りの鏡を置いて7,8体の大小様々な球体関節人形が置かれています。ここだけ別空間のようでした。
オールビスクの質感と、手指、足指に渡るまで演技するかのように開かれ曲げられています。間接の縁に近づくにつれ色素が沈むグラデーションが、いやらしさというか、生々しさを見せています。
会場は写真撮影可能だったんですが、さすがに恋月姫さんのブースと、ブライズなどは撮影禁止になっていましたね。

ほかにも、スーパードルフィープーリップ、えっくす☆きゅーとなど、いわゆるホビードールが並べられ、一部の品物については即売可能の状態でした。

気になった子たち。
キノコジュースってトコが作ったドールは極端にディフォルメされた顔が特徴。ピンキーストリートにもあったwの形に波打つ「ムニュクチ」の子と小さくポカンと口の開けた「ホエクチ」の子が並んでいます。
錬金術工房は様々なヘッドが特徴。口元にいろんな表情があって可愛い〜。歯の欠けた子なんて、初めて見たなあ。

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原宿・デザインフェスタギャラリー
もはや巡回ルートですw
今回も個性的な展示ばかり。
こちらも、名刺とかいろいろもらっているんで、後でサイト巡回しよ。

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マリアの心臓
もう3回目の訪問になりますかね。毎回違ったテーマで展示が行われているのでいつも楽しみにしています。今回は大正デカダン展と言う名前。古い日本人形と創作人形が上にも下にも並んでいる雰囲気はまるで祭壇です。
たくさんの人形に囲まれていると、まるで自分が人形を見に来ているのか、人形に自分が見られているのかわからなくなってきます。そんな妄想にとらわれた瞬間、無数の視線を感じて背筋がゾクゾクしました。

カウンターでなにやら白いシャツの青年が話しているのが聞こえます。
人形作家を目指している山形の大学生(斎藤さん?う、ちゃんと名前聞いておけばよかった…)が地元近くで人形制作の教室を開いているところを知らないか聞いているみたいなんですが、それを聞いた、左吉さん(で、あっているのかな。ちゃんと名前聞いていなかったので、前提で進めます)が、
「こちらの方が、この受胎告知を制作した木村龍先生ですよ」
な、なんだってー。いきなり作者様登場?

とりあえず、初対面のシーンを勝手にイメージ。先生、なんかバンカラみたいっス。

学生さんスゲー舞い上がっているのが分かるw思わず聞き耳モードに突入してしまいました。もう、話が気になって気になって帰れませんw

木村龍先生。人形制作30年のベテラン。現在、マリアの心臓に受胎告知という作品を展示中。同じ世代の人形作家で、今でも精力的に作品を作り続けられる一人。なんでも、人形教室を来月あたりから再会するみたい。「どう?」なんて店主さんが進めているけど、山形の青年…くるのかな?
人形制作だけで食べていける人は少ない。木村先生も副業を持っているそう。人形教室を開くだけで食べていける人もいるけど、お金は欲しくて人形を制作すると、人形の方がそういう顔をするからすぐにわかってしまうそうです。そして、マリアの心臓では、そういう人形は置かないとのこと。
「木村先生は、その心配が無いから紹介したんだよ。お金にうるさい人だったら、引き合わせないから」
って行ってましたが、それ、ニュアンスとしては褒めているのかどうかよくわかりませんねぇw
だから、人形作家になるならきちんとした仕事に就いてからと、店主さんからアドバイスもあったりして。

一通り、話が終わったので、思わず声をかけてみることに。
なんか、先生と話をしていたままのテンションなんですが。こっちは普通の見学者で制作はやってませんよ〜。

この青年、創作人形展をみて、マリアの心臓に来て、これからラフォーレミュージアムに行くそう。
フォーレでの情報交換をしていたら、店主さんから
「企業が販売目的で展示会を開くなら企業がお金を出すのが筋で、入場料をとるのはおかしい」なんて話も。のこと。
恋月姫が作品をだすのがなんでだかわからん」と。

いやいや!まあ、確かに700円もお金取って、販売もやるってのは、よく考えてみればあざといですが。そーはいってもアレがあったから私、恋月姫さんの作品を見られなかったですよっ!!

最後に、山形の青年にがんばってと声をかけて会場を後にしました。
仙台での人形教室を探しているようですね。って、連絡先を教えてもらっておけばよかったかなあ。仙台の教室かあ。生活文化大の卒業生とか、前に展示会を行っていた山野辺郁子さんとかやってそうだけどなあ。

それにしても…本物を見る機会を得て、それを生み出した方に出会えて。いろんな話を聞けて。もしかすると、人生のターニングポイントに立ち会ってしまったかもしれないなあ。がんばって欲しいなあ。もし個展を開くなら近くだし、ちょくちょく見に行けるじゃん。

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せっかくなので、人形屋佐吉にも行ってみようと青山、ハナエモリビルへ。
店閉めてるやん!
てか、マリアの心臓で聞けよ!私!

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あ〜もう6時過ぎてます。もうそろそろネタぎれっていうか、開いている美術館は…あ、あそこならやってるな。
てな訳で、六本木ヒルズに向かいます。
現代美術でその名を知られる森美術館。こんかいもかなりトンがった展示ですね。まあ、ちょいとハイセンスっていうかセレブっぽい部分が多くて。感動の受信が違うベクトルに変換されがちなんですが、今回は結構動きのある作品ばかりなので楽しかったですね。

スカイデッキ。ダイハードのブルースウィリスばりに、マシンガンを連射したくなってもた。